脳力をアップする!ADHDスタイルのワーキングメモリ強化法

部屋に入った瞬間、「何しに来たんだっけ?」と忘れてしまったことはありませんか?タスクを始めたのに、途中で気が散って目的を忘れてしまったことは? それ、ワーキングメモリ(作業記憶)の困難が原因かもしれません。

ADHDの私たちにとって、ワーキングメモリはまるで穴の空いたバケツ。やるべきことはわかっているのに、それを覚えておくのが難しい。スマホを手に取った瞬間、「何を確認しようとしたんだっけ?」と忘れてしまうのは日常茶飯事。でも、安心してください。記憶力を完璧にするのは無理でも、“工夫次第で格段にラクになる”のは確かです。

私自身が試して効果があった方法をご紹介します!


ワーキングメモリとは? なぜ大事なの?

ワーキングメモリ(作業記憶)とは、「短時間で情報を保持・操作する脳の仕組み」です。電話番号を覚えてダイヤルしたり、3ステップの指示を聞いて順番にこなしたりするときに活躍します。

ADHDの脳ではこの部分が弱くなりがち。その結果:

  • タスクの途中で何をしていたか忘れる

  • 会話の流れを見失う

  • 手順が複雑な指示に混乱する

  • 必要な情報を思い出せない

「完璧な記憶力」を目指すのではなく、「思い出しやすくする環境」を整えることがポイントです。


ADHDのワーキングメモリ対策として情報を視覚化して書き出す様子
ADHDのワーキングメモリ対策として情報を視覚化して書き出す様子


実践的!ワーキングメモリを強化する10の戦略

1. 外に出そう:覚えていられないなら書く!

「頭で覚えておけば大丈夫」は卒業しましょう。

  • 付箋&ホワイトボード:目に見える場所に貼る

  • ToDoアプリ:TodoistやGoogle Keepなどでサッと記録

  • 音声メモ:手が離せない時はスマホで録音

脳はすでに忙しいので、記憶は外に預けましょう。


2. 情報は小さく分けて(チャンク化)

長い数字や複雑なタスクは、小分けにして覚えるのがコツ。

  • 例)324978 → 「32」「49」「78」に分ける

  • 例)「キッチンを掃除」→「カウンターを片付ける」「表面を拭く」「食洗機を空にする」

脳が一度に扱える量には限界があります。少しずつ渡してあげましょう。


3. 語呂合わせや暗記法を使う

数学で習った「PEMDAS(カッコ・指数・掛け算・割り算・足し算・引き算)」覚えていますか?あれが語呂合わせです。

  • 頭文字法:「HOMES」→五大湖(ヒューロン・オンタリオ・ミシガン・エリー・スペリオル)

  • 語呂や関連づけ:昔住んでた番地とロッカー番号を結びつけて覚えたことも。

笑える語呂や変な連想の方が、なぜか記憶に残ります。


4. 声に出して覚える(本当に効果あり)

最初は「独り言みたいで恥ずかしい」と思っていましたが、声に出すと記憶が定着しやすくなります。

  • 住所を覚えるときは、何度か声に出す

  • 別の部屋に何かを取りに行く前に「○○を取りに行く」と唱える

  • 初対面の名前は、すぐに言い返す(「○○さんですね!」)

耳からも記憶が刺激されるので、意外と効果があります。


ADHDの記憶を助ける視覚的な工夫(マインドマップや色分けノート)
ADHDの記憶を助ける視覚的な工夫(マインドマップや色分けノート)


5. 視覚で覚える:目で見て記憶を強化

ADHDの脳は視覚優位なことが多いため、「見て覚える」が効果的。

  • マインドマップ:リストではなく図にして考えを整理

  • 色分け:仕事=青、プライベート=緑、緊急=赤 など

  • イラスト付きメモ:小さな絵を添えるだけで記憶に残りやすくなります


6. 「5秒ルール」で即行動!

「あとでやろう」は高確率で忘れます。

  • メールを思い出したら今すぐアプリを開く

  • 用事を思い出したらその場でメモ

  • アイデアが浮かんだら即録音

思いついたその瞬間がチャンスです。


7. 記憶トレーニングをゲーム化

記憶力アップはつまらないものではなく、楽しくできる!

  • 脳トレアプリ:Lumosity、Elevateなど

  • チャレンジ:買い物リスト、電話番号、名前の暗記に挑戦

  • 自分に挑戦:「昨日より1つ多く覚える」などゲーム感覚で

続けることで、脳の“記憶筋”が鍛えられていきます。


8. 睡眠をしっかりと(これ超大事)

記憶は寝ている間に整理されます。睡眠不足は記憶力の大敵!

  • 目安:7〜9時間の質の良い睡眠

  • 寝る前のスマホやPCは控える(ブルーライト対策)

  • 可能なら20分ほどのパワーナップ(昼寝)も◎


9. 脳のタブを減らす(マルチタスクは敵)

PCのタブを開きすぎると重くなるように、脳も同じ。

  • 机とPCのデスクトップをスッキリさせる

  • 作業中は余計なアプリや通知を閉じる

  • 「終わったタスクは頭の中からも閉じる」意識を持つ


10. 運動と脳に良い食事を

脳のコンディションは体の健康と直結しています。

  • 運動:軽い散歩でもOK。体を動かすだけで記憶力がアップ

  • オメガ3脂肪酸:魚・クルミ・亜麻仁などが◎

  • 水分補給:脱水は集中力・記憶力を大きく下げます


ADHDの記憶力向上に役立つ脳トレアプリでトレーニングする様子
ADHDの記憶力向上に役立つ脳トレアプリでトレーニングする様子


最後に:自分の脳と“うまく付き合う”記憶術

もしあなたがワーキングメモリの弱さに悩んでいるなら、自分を責めるのではなく「自分の脳に合ったやり方」を見つけましょう。

書き出す・声に出す・図にする・すぐ行動する。

どれも完璧な記憶力を目指すのではなく、日常の「ちょっとした困りごと」をラクにするための工夫です。

あなたが試して効果があった記憶術は何ですか?ぜひコメントで教えてください!

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